事故物件に住むことについての意識調査を実施しました

アンケート調査

「瑕疵プロパティ買取ドットコム」を運営する合同会社sity(本社:東京都世田谷区、代表者:泉俊佑)は532人を対象にインターネット調査を行い、事故物件についての意識調査を実施しました。

調査の背景・目的

調査の目的・背景として、事故物件に関する一般の意識、経験、および受け入れ可能性について理解を深めることにあります。具体的には、事故物件に住んだ経験が人々の考え方にどのように影響するか、事故物件を選択する際に重視される要素は何か、そして経済的なインセンティブが事故物件に対する抵抗感をどの程度軽減できるかを探求することを目指しています。また、年齢層や性別による意識の違いも調査し、事故物件に対する社会的な認識と受容の現状を明らかにすることを目標としています。

調査の概要

調査名:事故物件に住むことについての意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年1月31日(水)~2024年2月1日(木)
対象者:20~69歳
回収数:532サンプル

調査サマリー

  • 回答者の大多数は35-44歳(38.2%)、女性が58.8%で最多。
  • 事故物件経験者は全体の約4.9%、95.1%が経験なし。
  • 事故物件に対する考え方は、86.5%が変わらないと回答。
  • 将来の変化について、80.8%が考え方は変わらないと回答。
  • 家賃割引があっても、53.9%が事故物件に住むことを検討しない。
  • 住む場所を選ぶ際、立地や周辺環境など生活の利便性を重視。
  • 年齢層や性別による事故物件に対する意識の違いが一部見受けられる。

調査結果の詳細

回答者の属性

  • 年齢層: 最も多い回答者は35-44歳で203人(38.2%)、次に25-34歳が151人(28.4%)で、45-54歳が111人(20.9%)と続く。55歳以上の回答者は全体の12.5%に留まる。
  • 性別: 女性が313人(58.8%)、男性が219人(41.2%)と、女性回答者の方がやや多い。

事故物件に関する過去の経験

  • 事故物件経験者: 26人(4.9%)が過去に事故物件に住んだ経験があると回答、残りの506人(95.1%)はないと回答している。

事故物件に対する考え方

  • 過去から現在への変化: 大多数の460人(86.5%)が「変わらない」と回答し、72人(13.5%)が「変わった」と回答。
  • 将来の変化について: 「いいえ」と答えた430人(80.8%)に対し、「はい」と考える人は102人(19.2%)である。

事故物件選択時の重要視する点

  • 回答者は事故物件を選ぶ際、具体的な亡くなった理由や亡くなり方の詳細に最も関心があるという多様な個別の意見が寄せられた。
    • 事故の具体的な内容や理由に関心がある: 事故の詳細、死因、事故の経緯や理由などに関心があるコメント。これには、自殺、他殺、自然死など、亡くなった方法や事故が起こった具体的な背景を知りたいという意見が含まれます。
    • 霊的・心理的影響に関する懸念: 霊や心霊現象、ポルターガイストなど、事故物件における超自然的な現象や心理的な不安を感じるコメント。
    • 衛生状態や清潔さに関する懸念: 清掃が行われているか、匂いや汚れがないかなど、衛生面に関するコメント。
    • 物理的状態や設備に関する懸念: リフォームの状態、設備の損傷、部屋の綺麗さや傷、修繕の状態などに関心があるコメント。
    • 価格やコストパフォーマンスに関心がある: 家賃の安さ、物件の価格、コストパフォーマンスに関するコメント。
    • 立地や周囲の環境に関心がある: 駅からの距離、周辺の治安、近隣住民との関係など、物件の位置や周囲の環境に関するコメント。
    • 社会的影響や他人の視線に関する懸念: 事故物件としての周囲からの見方、風評被害など、社会的な影響に関心があるコメント。
    • その他: 特定のカテゴリに分類しづらいその他の意見。

家賃割引と事故物件の選択

  • 相場よりも家賃が安い場合の検討意向は、287人(53.9%)が「どんな割引でも検討しない」と答え、131人(24.6%)が「31%以上の割引で検討する」と回答。

年齢と事故物件に対する考え方の関係

  • 「いいえ」と答えた327人(61.5%)に対し、「はい」と感じる205人(38.5%)となっている。

住む場所を選ぶ際の重要視する要素

  • 住む場所を選ぶ際、事故物件である点を除いても、立地、周辺の雰囲気、自然の有無など、生活の利便性や環境を重視するという個別の意見が寄せられた。

論考

事故物件に対する一般的な意識は比較的安定しているものの、個々人の価値観や経済的な考慮によっては、事故物件に住むことを選択する人もいる。

1.事故物件に住んだことがある人の割合

  • 事故物件に住んだことがある人は約4.9%にとどまり、大多数(約95.1%)は事故物件に住んだ経験がありません。

2.事故物件に対する考え方

  • 過去から現在にかけて、事故物件に対する考え方が「変わらない」と答えた人が約86.5%、考え方が「変わった」と答えた人が約13.5%です。
  • 将来的に考え方が変わると答えた人は約19.2%、変わらないと答えた人は約80.8%で、多くの人が現在の考え方を維持すると考えています。

3.家賃割引による検討意向

  • 相場より家賃が安い場合に事故物件に住むことを検討しないと回答した人は約53.9%で、割引があっても事故物件に住むことを躊躇する人が半数以上います。
  • 一方で、31%以上の割引で検討すると答えた人は約24.6%となり、かなりの割引があれば検討する人も一定数いることが分かります。

4.最も重視する要素

  • 住む場所を選ぶ際に最も重視する要素は多岐にわたり、立地や周辺の環境、交通の便利さなどが挙げられています。各回答の割合が極めて低く、回答が多様であるため、一つ一つの要素についての詳細な分析が必要です。

結論と考察

  • 意外とあまり事故物件を気にしていない人が多く、家を探すにはもっと優先度が高いものがあると考える人が一定数いると言えそうです。多くの人が事故物件に対する考え方が「変わらない」と答え、将来的にもその考え方が変わらないと見ていることから、事故物件に対する意識は比較的安定していると言えます。
  • しかし、家賃の割引に対する反応からは、経済的なインセンティブが十分に大きければ、事故物件に住むことを検討する人もいることが明らかになりました。これは、家を選ぶ際には、事故物件であることよりも経済的な利点が優先されることがあることを示唆しています。
  • 住む場所を選ぶ際に最も重視する要素の多様性からは、人によって優先順位が異なることがわかります。事故物件の是非を判断する際にも、これらの要素が影響する可能性があります。

事故物件に住むことを検討する際の個人の価値観や経済的状況、さらには社会的な認識や情報のアクセス方法など、多様な要因が影響していると考えられる

1.年齢層と性別による意識の違い

  • 事故物件に対する考え方の変化:全体的に見ると、事故物件に対する考え方が「変わらない」と答えた人が多数を占めています。しかし、18-24歳の男性と55-64歳の男性では、「考え方が変わった」と答えた割合が他の年齢層や性別に比べて高い傾向があります。
  • この傾向は、特定の年齢層や性別において、経験や情報の収集を通じて事故物件に対する意識が変化しやすいことを示唆しているかもしれません。

2. 家賃割引と受容性の関係

  • 家賃割引で事故物件に住むことを検討する割合:ほとんどの回答者(約54%)は、「どんな割引でも検討しない」と回答しています。しかし、約25%の回答者は「31%以上の割引で検討する」としており、一定数の人々が大幅な割引があれば事故物件に住むことを検討することがわかります。
  • この結果は、一部の人々、特に経済的なインセンティブが十分に大きければ、事故物件に住むことに対する抵抗を乗り越える可能性があることを示しています。

3. 重視する要素の分析

  • 事故物件選びで最も気にする点:回答は非常に多様で、具体的な亡くなった理由や事故の詳細など、事故物件の背景に関する情報を最も重視する傾向があります。
  • 回答者が事故物件に住む際に重視する点は個々に大きく異なり、事故物件の選択においては事故の性質や詳細に関する情報が重要な判断材料になることが示されています。

結論と考察

  • この分析結果から、家賃が大幅に割引される場合、特に一人暮らしをする人々の中には事故物件に住むことを検討する人が一定数存在することが確認できます。これは、経済的な要因が事故物件に対する抵抗感を克服できる一因となる可能性があることを示唆しています。
  • しかし、大多数の回答者はどんな割引があっても事故物件に住むことを検討しないと回答しており、事故物件に対する一般的な抵抗感は依然として高いと言えます。
  • 年齢層や性別による意識の違いも一部見受けられましたが、これらの違いが具体的にどのように事故物件の受け入れに影響しているかは、さらに詳細な分析を要します。

事故物件に対する意識や住居選択の優先事項は、年齢層、性別、経済的なインセンティブ、そして個々人の価値観によって大きく異なる

1.年齢層別の分析結果と考察

  • 年齢層が若いほど、事故物件に対する固定観念が強く、高い割引率がなければ検討しない傾向がありました。例えば、「31%以上の割引で検討する」と回答した割合は、「18-24歳」層で30%、「55-64歳」層で37.5%であり、年齢が高い層ほど、より大きな割引であれば事故物件に住むことを検討する傾向が見られました。

2.性別による分析結果と考察

  • 男性は約32.4%が「31%以上の割引で検討する」と回答しており、女性の約19.2%と比較して高い割合でした。これは、男性がより大きな割引があれば事故物件に住むことを検討する可能性が高いことを示しています。

3.家賃割引率に関する意識の分析結果と考察

  • 約53.9%の回答者が「どんな割引でも検討しない」と回答しており、大多数の人が事故物件に対して強い抵抗感を持っていることが明らかになりました。一方で、「31%以上の割引で検討する」と回答した割合は約24.6%であり、経済的なインセンティブが事故物件の受け入れにおいて一定の役割を果たしていることがわかります。

4.事故物件に対する考え方の変化の分析結果と考察

  • 約86.5%の回答者が事故物件に対する考え方が「変わらない」と回答し、約13.5%が「変わった」と回答しました。将来的には約80.8%が考え方が変わらないと思っており、約19.2%が考え方が変わる可能性を秘めていると考えています。

5.重視する住居選択要素の分析結果と考察

  • 住居選択において多様な要素が重視されていることが確認されました。立地、生活利便施設の距離、家の間取りや予算などが住居選択の重要な要素として挙げられています。

全体的には、経済的なインセンティブが重要な要素であるものの、多くの人々は事故物件に対して慎重な態度を取っているようです。

泉俊佑

Sity,Inc.代表の泉俊佑です。同社は空き家や事故物件などの売れにくい不動産の買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「瑕疵プロパティ買取ドットコム(瑕疵プロ)」の運営者も務めています。宅地建物取引士。

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