空き家の劣化・老朽化が早いのはなぜ?その理由と長く使うための方法を解説

空き家

「家は人が住まなくなると、急速に劣化・老朽化が進む」とよく言われます。この現象の背景にある理由と、空き家の老朽化を防ぐための対策について、本ブログで詳しく解説しています。

空き家の劣化・老朽化が早い理由

換気不足と日当たり不足により空気の入れ替えが進まない

空き家では、日常的な生活活動がないため、自然な換気がほとんど、あるいは全く行われません。通常、住宅では人の活動や日常の家事によって窓やドアが開閉され、換気扇の使用などにより室内の空気が新鮮なものと入れ替わります。これにより、空気中の湿度を調節し、カビの発生を防ぐことができます。しかし、空き家ではこのような換気の機会がなく、窓やドアが長期間閉ざされるために室内の空気が滞りがちになります。これが湿気の蓄積を促し、カビの繁殖に最適な環境を提供してしまいます。特に湿度の高い時期には、この問題が顕著になり、特に木造の建物では、湿気とカビが木材の腐食を加速させることで、建物の老朽化を早める原因となります。このように、換気不足と日当たりの悪さが、空き家の劣化と老朽化を早める主な要因となっています。

定期的な修繕不足で劣化が加速する

空き家では、定期的なメンテナンスや修繕が行われず、これが劣化と老朽化を加速させる主要な要因の一つになります。住まれている家では、住人によって日々の掃除や小さな修繕が行われ、建物は比較的良好な状態を維持します。このような活動は、チリやホコリの蓄積を防ぎ、カビや害虫の繁殖を制限する役割も果たします。しかし、空き家ではこれらの手入れが完全に欠けるため、時間とともにダストや汚れが積み重なり、カビや虫の温床となります。さらに、湿気が高い環境では、カビの繁殖が促進され、建物内の様々な部位の劣化を加速します。

また築年数が経過した家では、屋根の劣化やサビによる雨漏りが珍しくありません。通常、住民が小さな雨漏りに気付けば、大きな問題になる前に対応できます。しかし、空き家では小さな問題が大きくなる傾向にあります。雨漏りは天井だけでなく壁や床の腐食を引き起こす可能性があり、床下に水が溜まることもあります。床下の水たまりは基礎の腐食を加速させるリスクがあります。

旧排水管やガス管の劣化・給湯器などの設備の劣化

空き家の急速な劣化に、旧式の排水管やガス管、さらに給湯器などの設備の老朽化が大きく寄与します。住居が使用されていないと、日常的な水やガスの使用が減少し、これらの設備が長期間にわたり放置される結果、徐々に劣化していきます。このような状況では、排水管やガス管が予期せず破損や破裂するリスクが高まります。表面的には問題が見えなくても、設備を再び使用し始めた際に機能不全に陥る可能性が高くなります。また、給排水管を定期的に使用しないと、管内の水分が蒸発してしまい、結果として下水の不快な臭いが室内に漏れ出ることがあります。これらの問題は、空き家の価値を下げ、修繕費用を増大させる要因となります。

害虫や動物の侵入

空き家が害虫や野生動物に侵入されやすいのは、人の気配がなく、安全で暖かい避難場所や繁殖地を求める動物たちにとって魅力的だからです。これらの生物が侵入する際には、空き家内部の様々な場所で活動し、糞尿による汚染や建材の破損など深刻な問題を引き起こします。特に、シロアリやスズメバチなどは、建物の構造に直接害を及ぼし、その結果、建物の耐久性や安全性が著しく低下します。また、ネズミやアライグマ、ハクビシンなどは、食害や物理的な破損を引き起こすだけでなく、火災のリスクを高める可能性もあります。これらの問題を避けるためには、空き家の定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。侵入可能な隙間の塞ぎ、草木の手入れ、不衛生な環境の清掃など、予防措置を講じることが、空き家の劣化や老朽化を遅らせる上で重要です。

自然災害による劣化

通常、住宅では発生した小さな損傷も速やかに修理されるため、大きなダメージに発展することは稀です。しかし、空き家の場合、たとえば雨漏りや自然災害による損傷が即座に対処されないことが多く、これがさらなる劣化の原因となります。未修繕の損傷は、建物へのさらなる雨水や風の侵入を許し、建物の構造そのものを脅かすことになり、最終的には建物の急速な老朽化や、場合によっては倒壊へとつながるリスクを高めます。このように、定期的なメンテナンスと修繕の不足は、空き家の劣化と老朽化を早める重大な要因です。

空き家の劣化が原因で発生するトラブルやデメリット

空き家が原因で建物の劣化が進むとその処分や利用の際に思わぬコストが発生する可能性があります。

売却しにくくなる

空き家の劣化は売却時に大きなデメリットとなります。特に長期間放置された空き家は、内覧者に悪い印象を与え、購入希望者を減少させる原因となります。初めて物件を見た際の第一印象は、購入意欲に直接影響を及ぼし、劣化が激しいとその物件は購入候補から速やかに除外されることが多いです。特に長らく利用されていない空き家のカビ臭い匂いを避ける入居者は多く、玄関に入った瞬間に判断される可能性があります。さらに、「長期間手入れされていない」という情報が伝わると、表面的な改善を施したとしても、購入者を見つけることは一層困難になります。買い手が見つからないことで空き家はさらに劣化し、売却がより困難になるという悪循環に陥ります。このように、空き家の劣化は売却の際に重大な障壁となり、適切な管理と早期の対策が必要とされます。

賃貸に出す場合に余計なコストがかかる

空き家を賃貸物件として提供する際には、追加のコストが必要になることが一つの大きなデメリットです。劣化が進んでいる空き家では、そのままでは居住が難しい場合があります。状態が不十分な場合は、募集を開始する前に改修が必要になることがあります。これらの改修作業には、しばしば高額な費用が発生し、物件の所有者にとっては重大な金銭的負担となり得ます。加えて、物件が空室状態が続く場合、かかった改修費用の回収はおろか、家賃収入を得ることも不可能になります。このように、空き家を賃貸市場に出す過程で生じるコストは、所有者にとって考慮しなければならない重要な要素です。

特定空き家に指定されると予定なコストが発生する

放置された空き家が劣化すると、その状況により「特定空き家」として指定されるリスクがあります。特定空き家とは、単に無人の家ではなく、周囲に対して危険や不衛生、景観の悪化などの問題を引き起こす可能性が高いと判断された空き家を指すものです。具体的には、倒壊の危険がある、ゴミの放置や害虫の発生で不衛生な状態にある、管理不足による景観の悪化、犯罪の温床になる恐れがある空き家が、このカテゴリーに該当します。

特定空き家に指定されると、所有者には複数の負担が生じます。例えば、固定資産税の負担増や、場合によっては自治体からの解体命令が下されることもあり、その解体費用は所有者の負担となります。このような追加コストは所有者にとって大きな財政的な負担となり得るため、空き家の状態を適切に管理し、特定空き家への指定を避けることが重要です。

いざ自分で住むときに多額の費用がかかる

空き家に自ら住むか、セカンドハウスとして活用する予定であっても、高額な修繕費が必要になることが大きなデメリットです。劣化が進行した空き家は、即座に住むことが難しい状態にあることが多く、居住可能な状態に戻すためにはリフォームやリノベーションが不可欠です。これらの改修には、大きな費用と時間がかかる可能性があります。また、表面的な美観を改善したとしても、残り香するカビの臭いやドアの不具合といった問題が生じることがあり、これらは日常生活において大きな不便となります。

空き家の劣化を防ぐためにすべきことは何か

空き家の劣化を防ぐ方法としては、実際に住むことや、それに近い状況を作ることが必要となります。例えば定期的な訪問や換気、草むしりなどの庭のメンテナンスが必要になります。

空気の入れ替えを定期的に行う

空き家の老朽化や劣化を遅らせるためには、定期的な空気の入れ替えが不可欠です。空き家における主要な劣化原因の一つは、適切な換気が行われていないことによるものです。不十分な換気は、湿度の上昇やカビの増加を招き、結果として家全体の劣化を加速させます。この問題を回避するためには、定期的に家中のドアや窓を開け放ち、新鮮な外気を家の中に流し込むことが推奨されます。これにより、空き家内の空気が循環し、湿気やカビのリスクを減少させることができます。

通水や設備の稼働を定期的に行い劣化を防ぐ

空き家の保守管理において重要な措置の一つは、給排水管や設備の定期的な稼働を通じた劣化防止です。給排水管を定期的に流水することで、管内の破損や下水臭の発生を防ぐことが可能になります。この流水作業は、汚れやサビを排除し、管系統の健全性を維持する効果があります。また、水道やガスなどの設備も定期的に使用し、長期間未使用の状態にならないようにすることが肝要です。これにより、設備の劣化を遅らせ、故障やトラブルのリスクを低減することができます。

害虫・害獣駆除を行う

空き家の劣化防止において、害虫や害獣の駆除は重要な対策の一つです。害虫の被害、特にシロアリは、建物の構造に深刻な影響を与え、修復には高額な費用と時間が必要になります。さらに、屋根裏に侵入する動物は、臭いや繁殖、物理的な破壊を引き起こし、建物に甚大な被害を及ぼす可能性があります。このような事態を防ぐためには、害虫や害獣が侵入しにくい衛生的な環境の維持が不可欠です。定期的な清掃や庭の手入れ、害虫寄せ付けない対策の徹底が効果的です。ネズミの忌避には、忌避剤の使用が一つの方法となります。事前にこれらの対策を施しておくことで、空き家の劣化を大きく防ぐことができます。

自分で管理することが難しい時は専門家のサポートを借りる

遠方に所有する不動産や、自分の時間が不足しているなどの理由で空き家の管理が難しい場合、専門の空き家管理サービスに依頼する選択肢があります。時間が経つにつれ、建物は徐々に価値を失っていき、再利用するためには解体して更地に戻すなど、予想外の費用が発生することもあります。経済的な理由から空き家を保持し続けるメリットが見いだせない場合、早期に売却することを検討するのも賢明な選択です。

売却方法には仲介と買取の二通りがありますが、空き家の場合は仲介による売却には時間がかかる可能性があるため、迅速な現金化を望むなら不動産業者への買取を推奨します。買取なら売主は瑕疵担保責任から免除され、よりスムーズに取引を進めることができます。

弊社は空き家等専門の不動産業者として、私たちは空き家の有効活用に関する相談から管理、売買までをサポートしています。売却をためらっている方の相談にも応じており、住み替えやリノベーションに関する提案も含め、幅広いサービスを提供していますので、ぜひ一度ご相談ください。

泉俊佑

Sity,Inc.代表の泉俊佑です。同社は空き家や事故物件などの売れにくい不動産の買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「瑕疵プロパティ買取ドットコム(瑕疵プロ)」の運営者も務めています。宅地建物取引士。

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