無償で借した土地も売却可能!使用貸借契約の解除条件を詳しく解説!

底地・借地

多くの地主が家族や親戚、または単に善意で土地を無償で貸し出しています。このような場合でも、一般に「使用貸借契約」が成立しているとされます。

無償で土地が貸し出されていると、その土地を売ることができないのではないかと心配する方も多いですが、使用貸借契約があっても土地の売却は可能です。

無償で貸し出した土地を売却する際には、使用貸借契約を解除するか、借主との間で土地の買取について交渉することが一般的です。もし借主との関係が悪化して直接交渉が難しい場合は、不動産買取業者に依頼することも考えられます

無償で借りている土地の売却を検討している方は、まず無料相談を利用して具体的なアドバイスを受けることをおすすめします。

無償で貸し出す土地の法的枠組み:「使用貸借契約」

土地を有償で貸し借りする場合は「賃貸借契約」が成立し、この契約下では借主に借地権が、貸主には底地権が設定され、借主の権利が優先的に保護されます。これに対し、無償の使用貸借契約では、貸主が法的により強い権利を保持し、必要に応じて土地を容易に取り戻すことができる場合があります

後続のセクションでは、使用貸借契約を解除し土地を取り戻す方法、または契約を賃貸借契約に変更する手順について詳しく解説します。

使用貸借契約を解除するケース

使用貸借契約の解除は特定の条件下でのみ可能です。主に以下の3つの方法です。

契約期間が満了した場合:契約に定められた期間が終了すると自動的に契約は終了します。
使用収益の目的が達成された場合:貸し出された土地が指定された目的で使用され、その目的が完了したとき。
貸主が土地の返還を請求した場合:特定の条件や合意に基づき貸主が土地の返還を求めることができます。
これらの条件以外で契約を解除することは通常認められていません

次に、これらの各条件における契約解除の具体的な判断基準について詳しく説明します。

契約期間が満了した場合

使用貸借契約において、期間を定めて土地を無償で貸し出していた場合、契約期間の終了は土地の返還を要求するための明確な基準となります。例えば、あらかじめ「2年間」という期間を設定して貸し出した土地があれば、その2年が経過すると、貸主は土地を返還してもらう権利が発生します。

この原則は、物の貸し借りにおいても同様です。たとえば、本を「1週間で返す」という合意のもと借りた場合、使用の有無に関わらずその期間が満了した時点で返す義務があります。

したがって、無償で貸し出した土地の契約期間が満了しているかどうかを確認し、期間が終了していれば、返還を正式に請求することができます。

使用収益の目的が達成された場合

使用貸借契約において、返還の期限が特に定められていない場合、契約の目的が達成された時点で返還義務が発生します。

たとえば、ある人が「本を読み終えたら返す」という条件で本を借りた場合、その本を読み終えるまでは返還する必要はありません。この原則は、本の読了がいつになるか不定であっても適用されます。

同様に、土地が居住目的で無償で貸し出されている場合、借主がその土地に住んでいる限り、使用目的が続いていると見なされることが一般的です。借主がその土地を離れたとき、つまり居住を終了したときに、使用目的が完了したとみなされます。

ただし、土地の返還請求に関しては、裁判所の判決が必要になることもあります。返還が認められる一方で、借主の権利が過度に侵害されると判断される場合、立退料の支払いが要求されることもあります。

貸主が土地の返還を請求した場合

前述のように、使用貸借契約で返還期限や使用収益の目的が明確に定められている場合、その条件に従い土地が返還されます。しかし、契約で期限や目的が設定されていない場合、貸主はいつでも土地の返還を請求する権利を持ちます

このような無期限で目的も設定されていない使用貸借契約では、貸主が返還を請求すると、借主は事情にかかわらず返還を拒否する法的根拠がほとんどありません。つまり、貸主が返還を要求すれば、通常、借主は土地を返さなければならない状況になります。

この点を理解しておくことは、無償で土地を貸している貸主にとって特に重要です。契約時に期限や使用目的を明確に設定することが、大切です。

賃貸借契約への変更も可能

無償で土地を貸している場合、借主が地代や賃料の支払いに同意するなら、契約を使用貸借から賃貸借に変更することを検討できます。この変更は、双方にとって利益をもたらす可能性がありますが、賃貸借契約には借地借家法など特定の法律が適用されるため、契約変更前に法的影響を理解することが重要です。

賃貸借契約に移行することで、地代や賃料の支払いが確保される一方で、借主の権利が借地借家法によって保護されるため、契約解除や土地の返還がより複雑になる可能性があります。この法律の具体的な内容と、借主と貸主に与える影響については次の項目で詳しく解説します。

借地法による賃借人の保護とその影響

借地借家法は、賃借人(借地人)の権利を保護する目的を持つ法律です。この法律の下では、地主(賃貸人)は賃借人に対して土地を使用・収益させる義務があり、賃借人の利益を優先して保護されます。そのため、正当な理由がない限り、契約の更新拒否や解約を地主が申し出ることは難しいです。

賃貸借契約では、使用貸借契約とは異なり、契約が容易に解除されることはありません。特に、一度賃貸借契約を結ぶと、少なくとも30年間は契約を解除することが困難とされています。これは、賃貸借契約が長期的な安定を保証するための措置です。

地代(賃料)を受け取ることは地主にとってメリットですが、土地の自由な活用が制限されるため、契約前にはその利点と欠点を慎重に検討する必要があります。

土地を売却することを考えている場合、「売却したい」という思いがある方は、次の項目で売却プロセスについて詳しく解説しますので、その情報を基に判断してみてください。

無償で貸した土地を売却する方法 3選

無償で貸した土地を売る際には、主に以下の三つの方法があります:

  1. 借主から返還を受けてから売却する:まずは使用貸借契約を解除した上で土地を借主から返還してもらい、その後で売却プロセスを開始します。
  2. 借主に直接売却する:土地を使用している借主に直接売り渡す手順を取ることができます。この方法は、既に土地を使用している借主が購入に興味を持っている場合に適しています。
  3. 法律関係に強い不動産買取業者に売却する:専門的な知識を持つ不動産買取業者を通じて売却することで、法的な問題をスムーズに解決し、効率的に売却を進めることができます。

次のセクションでは、これらの各方法の詳細な手順と、それぞれの利点や注意点について解説します。

①借主から返還を受けてから売却する

使用貸借契約が終了すると、借主は土地を貸主に返還する義務を負います。この際、特に重要なのは、借主が土地を原状回復する責任を持つことです。例えば、借主が更地の状態で受け取った土地に建物を建設した場合、契約終了時にはその建物を解体し、土地を更地の状態に戻してから返還する必要があります。この原状回復の費用は借主が負担することが一般的です。

貸主には建物の解体費用を支払う義務は通常ありませんし、建物の買取を行う必要もありません。返還された土地は、貸主が自由に売却することが可能となります。

この過程と、返還された後の土地の売却方法については、関連する記事でさらに詳しい説明がありますので、売却を検討している場合はその情報を参照すると良いでしょう。

返還請求に応じてもらえない際は、弁護士へ相談が必要

無償で土地を貸し出している場合、特に相手が親族や親しい関係の人であると、正式な契約書を作成していないことがあります。これにより、契約内容が曖昧になり、返還請求時に争いの元となることがあります。

例えば、貸主が使用貸借契約の終了を理由に土地の返還を請求しても、借主が「まだ住み続けているため契約は終了していない」と主張して応じないことがあります。さらに、借主が使用貸借と賃貸借の違いを誤解し、「借地権の保護を受けるべきだ」と間違った主張をすることも考えられます

返還請求や交渉が困難になり、トラブルが発生した場合、立ち退き料を支払う形での和解に至ることもあります。しかし、このような状況では、不動産や契約法に精通した弁護士に相談することが重要です。弁護士は契約の内容を詳細に検討し、法的観点から最適な解決策を提供し、借主との交渉を有利に進めるサポートを提供できます。

②借主に直接売却する

もし借主が現在使用中の土地を購入したいと考えている場合、直接売却を行う手順は以下の通りです:

  1. 土地の売却価格を決定する:市場価値を調査し、適正な価格を設定します。価格設定には、土地の場所、サイズ、現在の市場動向などを考慮します。
  2. 売買契約書を作成する:取引条件、売買価格、引渡し日などの詳細を含めた売買契約書を準備します。契約書の作成には法律の専門家の助けを借りることが推奨されます。
  3. 引き渡し及び登記手続きを行う:土地の引き渡しと共に、所有権の移転登記を完了させる必要があります。このプロセスは通常、登記所や地方法務局で行われます。

これらの手順を踏むことで、借主に対する直接売却がスムーズに行えます。ここからは、これらの手順についてさらに詳しく解説していきます。

土地の売却価格を決定する

土地の売却価格を決定する最初のステップは市場価格の調査です。

このために、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」サービスを利用することが推奨します。このサービスでは、実際の取引価格が参照でき、地域や時期による価格の変動を把握するのに役立ちます。

さらに、複数の不動産会社に査定を依頼することも効果的です。例えば、不動産会社A、B、Cに査定を依頼した場合、それぞれから提示される見積もり価格が異なる可能性があります。これらの価格から平均を取ることで、土地の適正な市場価格を見積もることができます。

売買契約書の作成

不動産取引を個人間で行う場合、正式な「売買契約書」の作成が非常に重要です。口約束だけの契約は法的なトラブルを招くリスクが高く、「言った・言わない」の問題が発生することがあります。そのため、契約内容を明確にするためには、すべてを書面に残すことが推奨されます。

売買契約書の作成に際しては、専門的な知識が必要になることもありますが、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合が提供する売買契約書のテンプレートを利用することができます。このテンプレートは、必要な条項が網羅されており、個人間取引でも法的な基準を満たす契約書を容易に作成することが可能です。

このテンプレートに基づいて、土地の説明、売買価格、支払い条件、引渡し日、契約違反時の対応など、取引の詳細を明記しておくことが重要です。また、契約書は双方の署名・捺印を得た後、各自がコピーを保持することで、将来的なトラブルの際に備えることができます。

引き渡し・登記手続きを行う

売買契約が成立した後、次のステップは土地の引き渡しと所有権移転の登記手続きです。

引き渡しの際には、借主と共に土地の面積、境界、およびその他の契約条件が正確に反映されているかを確認することが重要です。このプロセスは、将来的なトラブルを避けるためにも丁寧に行う必要があります。

所有権移転の登記に際しては、登録免許税が発生します。この税額は土地の資産評価額に基づき計算され、そのためには固定資産税の納税通知書や課税証明書が必要となります。これらの書類は、登記を行う地方法務局での手続きにおいて、所有権の正式な移転を証明するために不可欠です。

③法律関係に強い不動産買取業者に売却する

借主との返還交渉が困難な場合や、トラブルを避けてスムーズに土地を売却したいと考えている場合、法律関係に精通した専門買取業者の利用が最適です。こうした業者は、複雑な法的問題やトラブルが予想される物件の取扱いに特化しています。

当社は、弁護士などの法律専門家と連携することで、借主とのトラブルが懸念される物件でも、高額査定と迅速な買取を実現しています。専門知識を持つスタッフが在籍しており、買取から契約までのプロセスを効率的に進行いたします。

また、不安や疑問を持つ売主の方々に向けて、無料の相談サービスも提供しております。売却プロセスについての質問や、具体的なアドバイスが必要な場合は、お気軽に下記のリンクからお問い合わせください。

まとめ

無償で土地を貸す際には「使用貸借契約」が一般的です。この契約では、貸主の権利が比較的強く、契約期間が終了するか、契約に定められた条件が満たされた時点で、貸主は土地の返還を即座に請求することができます

しかし、実際には借主が返還を拒否することもあり、その結果、立ち退き料の支払いなどの交渉が必要になることがあります。

このようなケースでは、借主との関係が複雑になり、法律的な問題が介入することも一般的です。借主とのトラブルを避けてスムーズに土地を売却するためには、法律関係に強い専門買取業者への売却が効果的です。これらの業者は、複雑な法的状況を専門的に扱うことができ、土地の迅速かつ適切な売却を支援します。

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